2014年10月1日水曜日

高橋俊一 准教授が着任しました!

2014年10月1日

研究室の新たなメンバーとして、高橋俊一 准教授が着任しました!
今後、研究室をさらに盛り上げてくれると思います!


オーストラリアにて

☆高橋 准教授の自己紹介☆

10月1日付で環境光生物学研究部門(皆川純教授)の准教授として着任しました高橋です。9年半ぶりに基生研にどもってきました。

学位取りたての私に研究の場所を提供してくれたのが、基生研でした。沢山のことを学んだ場所で、また研究できることを嬉しく思っています。

私の研究の専門は光合成ですが、興味はサンゴと藻類の共生や、その共生関係が崩れる白化です。専門分野から離れたことに興味を持ってしまい、苦労していますが、凄く楽しんでいます。

基生研を出て戻ってくるまでの間、ずっとオーストラリアにいました。海外の生活を楽しむためにゴルフ・サーフィン・釣りを試しましたが、どれも長続きせず、結局、オーストラリアでの楽しみは「日本のドラマを見る」ことになっていました。

この反省を活かし、岡崎ではもう少し健康的でクールな楽しみを見つけたいと思っています。何か良い機会があれば、誘って下さい。これからどうぞよろしくお願いします。

2014年7月22日火曜日

2014年度 集合写真

2014年7月22日


今年も研究室の集合写真撮影を行いました。

研究室のお茶スペース・サンゴ水槽前にて


左側より

前列:大西、小菅、皆川、Yousef、加藤、岸本
中列:米澤、小島、星、門脇、鎌田
後列:山崎、丸山、得津、相原


今回の集合写真ができるまで...

今年はボスの隣は早い者勝ち!
あれ?そういえば一人足りない...小菅君は!?


『ギリギリセーフ!!』(汗だく)
いやいや、ギリギリすぎでしょー(一同)

あれ?今年は変なこと言わないんですか(得津)
いやいや、前もって言っててもらわないと用意できないよねー(丸山)
あ、(アメリカから輸入した)ペタンクボール持つとかどうですか?(山崎)
イイネ!(一同)


それでは皆さん、『はい、ぺータンク!!』
ペタンクとは、パワーとスピードの肉弾戦、時には戦略と戦術が絡み合う知略戦、時には運が勝者と敗者を残酷に決める過酷なスポーツである!!

今年も、ペタンクチーム『ビギナーズラックス』ともども、皆川研究室をどうぞよろしくお願い致します!!



2014年7月2日水曜日

2014年 体験入学

2014年6月某日より10日間


本年度も、当研究室では体験入学生を受け入れました。
今回は、東工大の修士課程学生で、今後研究者になるべく博士後期課程の行き先を考えているとのこと。

10日間、研究室にて培養、分光、生化学実験を一通り経験してもらいました。



現在専攻しているのが、生物物理分野ということもあり、独創的な発想力により研究室メンバーを熱いディスカッションを繰り広げていました。





以下、体験入学の感想を送ってくれましたので掲載致します(本人の許可有り)。

“私は現在、生物物理の分野での研究を行っており、今回の体験入学では生化学や生理学における実験やその考え方を知ることができ、非常に新鮮で楽しかったです。
助教の方をはじめ研究室の方々には非常に丁寧に実験方法や研究内容などをお教えして頂き、ありがたかったです。
この体験入学は、自分の将来を考える上でも本当に良い経験となりました。10日間、本当にありがとうございました。”

また縁があれば、是非一緒に研究しましょう!


2014年7月1日火曜日

2014年度始動中

2014年7月吉日

新年度が始まり、気づけば既に3ヶ月経過していました。

当研究室にも、新しく学生が加入し、ますます賑やかになっています。


さて、現在研究室HPのアップデートが行われています。

まもなく今年度の研究室メンバー集合写真などを更新していきますので、今しばらくお待ちください。


それでは、また!


2014年5月20日火曜日

研究成果論文が科学誌に受理されました!!(2014-02)

2014年5月20日



当研究室の丸山研究員の研究成果が、研究論文として科学誌のPCP(Plant and Cell Physiologyに受理されました。
論文のタイトルおよび要旨は下記の通りです。


-Title-
Transcriptional regulation of the stress-responsive light harvesting complex genes in Chlamydomonas reinhardtii 


-Authors-
Shinichiro Maruyama, Ryutaro Tokutsu, and Jun Minagawa


-Abstract-
Dissipating excess energy of light is critical for photosynthetic organisms to keep the photosynthetic apparatus functional and less harmful under stressful environmental conditions. In the green alga Chlamydomonas reinhardtii, efficient energy dissipation is achieved by a process called non-photochemical quenching (NPQ), in which a distinct member of light harvesting complex, LHCSR, is known to play a key role. Although it has been known that two very closely related genes (LHCSR3.1 and LHCSR3.2) encoding LHCSR3 protein and another paralogous gene LHCSR1 are present in the C. reinhardtii genome, it is unclear how these isoforms are differentiated in terms of transcriptional regulation and functionalization. Here, we show that transcripts of both of the isoforms, LHCSR3.1 and LHCSR3.2, are accumulated under high light stress. Reexamination of the genomic sequence and gene models along with survey of sequence motifs suggested that these two isoforms shared an almost identical but still distinct promoter sequence and a completely identical polypeptide sequence, with more divergent 3'-untranscribed regions. Transcriptional induction under high light condition of both isoforms was suppressed by treatment with a photosystem II inhibitor, 3-(3,4-dichlorophenyl)-1,1-dimethylurea (DCMU), and a calmodulin inhibitor W7. Despite a similar response to high light, the inhibitory effects of DCMU and W7 to the LHCSR1 transcript accumulation were limited compared to LHCSR3 genes. These results suggest that the transcription of LHCSR paralogs in C. reinhardtii are regulated by light signal and differentially modulated via photosynthetic electron transfer and calmodulin-mediated calcium signaling pathway(s).

論文pdfはこちら



-簡単な解説-

 植物を初めとした光合成生物は、様々な自然環境、とりわけ刻々と変化する光環境へ適応しながら生きています。特に、強烈な光にさらされてしまうと、必要以上のエネルギーを受け取ってしまい、生体へダメージが蓄積してしまいます。このような不利益を避けるため、光合成生物は強すぎる光エネルギーを熱へと変換する強光適応メカニズムを発展させてきました。
 本研究では、緑藻クラミドモナスを用い、上記の強光適応メカニズムの駆動に必要である『LHCSRタンパク質』の遺伝子発現制御メカニズムを詳しく調べました。実験の結果、3種類存在するLHCSRタンパク質のうち、2つは『光合成による電子伝達』『カルシウムイオンが関与する』シグナル伝達により綿密に制御されていることが分かりました。また、他の1つは『光』そのものにより発現制御されている可能性が示唆されました。
 本研究の結果を基に、今後は『光合成生物がどのように環境ストレスを認識し、そのストレスから身を守るためにどんな細胞内シグナル伝達を用いているのか』を明らかにし、光合成生物の環境適応戦略の謎に迫りたいと考えています。













2014年3月18日火曜日

研究成果論文が科学誌に受理されました!!(2014-01)

3月18日




当研究室の研究成果が、研究論文として科学誌のPNAS(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America:米国科学アカデミー紀要に受理されました。
論文のタイトルおよび要旨は下記の通りです。


-Title-
Chloroplast remodeling during state transitions in Chlamydomonas reinhardtii as revealed by noninvasive techniques in vivo


-Authors-
Gergely Nagy, Renata Unnep, Otto Zsiros, Ryutaro Tokutsu, Kenji Takizawa, Lionel Porcar, Lucas Moyet, Dimitris Petroutsos, Gyozo Garab, Giovanni Finazzi, and Jun Minagawa


-Abstract-
Plants respond to changes in light quality by regulating the absorption capacity of their photosystems. These short-term adaptations use redox-controlled, reversible phosphorylation of the light-harvesting complexes (LHCIIs) to regulate the relative absorption cross-section of the two photosystems (PSs), commonly referred to as state transitions. It is acknowledged that state transitions induce substantial reorganizations of the PSs. However, their consequences on the chloroplast structure are more controversial. Here, we investigate how state transitions affect the chloroplast structure and function using complementary approaches for the living cells of Chlamydomonas reinhardtii. Using small-angle neutron scattering, we found a strong periodicity of the thylakoids in state 1, with characteristic repeat distances of ∼200 Å, which was almost completely lost in state 2. As revealed by circular dichroism, changes in the thylakoid periodicity were paralleled by modifications in the long-range order arrangement of the photosynthetic complexes, which was reduced by ∼20% in state 2 compared with state 1, but was not abolished. Furthermore, absorption spectroscopy reveals that the enhancement of PSI antenna size during state 1 to state 2 transition (∼20%) is not commensurate to the decrease in PSII antenna size (∼70%), leading to the possibility that a large part of the phosphorylated LHCIIs do not bind to PSI, but instead form energetically quenched complexes, which were shown to be either associated with PSII supercomplexes or in a free form. Altogether these noninvasive in vivo approaches allow us to present a more likely scenario for state transitions that explains their molecular mechanism and physiological consequences.

PNAS誌における論文pdfはコチラ
詳しいプレスリリースはコチラ



2014年2月20日木曜日

2014 体験入学

2014年2月17−20日


遅くなりましたが、HPをご覧の皆様、あけましておめでとうございます。

基生研で皆川研究室が発足してから、早くも3年が終わろうとしています。
昨年からは学生も加入し、いよいよ収穫の時期を迎えようとしています。

これからもどんどん研究を推進して参りますので、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。


さて、タイトルの通り本年度2回目の体験入学が実施されました。

来て、見て、触ってみよう、光合成!

ということで、今回は3名の体験入学生を受け入れ、皆川研究室で普段行っている実験を体験してもらいました。

緑藻からチラコイド膜の抽出 with HK大学院生


チラコイド膜からの光化学系タンパク質超複合体の精製 with KK大学院生


藻類培養液を取り扱った実験 with M研究員&Kざえもん

初めての実験操作に興味津々です!


藻類や光合成研究の魅力を伝える教授

実験の合間には、教授から熱のこもった研究説明を受けます!

そんなこんなで、無事3泊4日の研究体験を終え、最後には素晴らしい研究まとめ発表をしてもらいました。

体験入学生の皆様、研究室の皆様、お疲れ様でした!